皆さん、こんにちは。あるみです。
お正月気分が抜けず、ラボ出勤に体がついていきません笑。
疲れた体を引き摺りながら電車に揺られる日々です。
(いい加減正月ボケから目を覚ませwww)
さて今回は2023年ではじめて読んだ本を紹介します。
桝太一「理系アナ桝太一の 生物部な毎日」です。
2006年から2022年まで日本テレビのアナウンサーとして
活躍した桝太一アナウンサーの半生が描かれています。
なんとなくKindle Unlimitedをチェックしていたところ、
「桝アナウンサーが書いた本なんてあるんだ、ふ〜ん」
と軽い気持ちで読み始めました。
本の内容はというと、中高の生物部での思い出から
大学で研究に打ち込んだ日々、
そして研究職志望からアナウンサー志望への転向
など波乱万丈の経験が描かれていました。
桝さんは幼い頃から虫が好きで特に蝶に魅力を感じていたようです。
そんな桝さんが生物学に熱中するきっかけとなったのが、
中高での生物部での活動でした。
一般的には文化系に分類される生物部ですが、
走り込みや野外炊き出しなどを行うような
体育会系の雰囲気だったようです。
私は衝撃を受けましたが、
「野外を歩き回り生物を捕獲するには体力が必要で、
それ培うには必要なトレーニングだった」
と書いてあり、納得しました。
体力が有り余る中高生しかできない所業……
桝さんは学校の近所にある公園・有栖川公園の
植生を模したジオラマの作成や捕まえた蝶の標本づくりなど
工夫を凝らしながら積極的に生物部に貢献したのでした。
そして桝さんは苦手な数学に苦しみながらも
大学受験を乗り越えて、無事に東京大学に合格します。
「数学は学問の世界でのお箸であり、
興味深いメニュー=学問分野が並んでいても
お箸がないと手が出せない(一部引用)。」
という言葉が刺さりましたね。
大学に入ってどの分野を志すにせよ
数学・統計の知識が不可欠であると痛感してます。
大学に入ってからはダイビングサークルに入部。
西表島や伊豆諸島ででダイビング三昧した日々が
良い思い出として残っているそうです。
「社会人になってからは自由な時間は少ない」
ダイビングに熱中した桝さんのように
大学生のうちにやりたいことをやっておこう、
熱中できるものに時間を忘れて打ち込もう、
と思いました。
桝さんは卒業論文はアナゴの耳石と成長スピードの関係、
修士論文はアサリの生育環境についてをテーマにしました。
試行錯誤を繰り返して海洋生物の研究に打ち込んだ日々が
描かれています。
来る日も来る日も東京湾でアサリの幼生を集めるエピソードに、
「ああでもない、こうでもない」とレーザー設備の
ネジを回し続けた自分を重ねて
「研究に悩むのは自分だけじゃないんだ」と希望をもらいました。
(自分は研究生活駆け出しでまだまだひよっこですけどね笑)
修士論文の研究に真剣に取り組んだ桝さん。
研究を愛しながらも研究者コースを歩まずに、
アナウンサー志望に転向したのでした。
その理由として
「自分には研究者としての素質はないけれど、
文章を書いたりプレゼンをすること、つまり
自分の好きなことを人に伝えるのは得意だし楽しい(一部抜粋)。」
と感じたからだそうです。
アナウンサーとして日本テレビに入社した桝さん。
初めはお笑いライブの前説やスポーツ番組の実況など
慣れないトーク業に苦労し、
アナウンサーになったことを後悔した日もあったそうです。
それでも
「ひとつひとつ課題をクリアしながら大きな目的に向かっていくこと」
「ロジックで問題を分析、地道な解決策を考える」
など研究を通して得た力を応用して、
困難を乗り越えていきました。
たとえ研究職を選ばなかたとしても
理系大学生として培った経験は、
自分の気づかないポイント・タイミングで
生きてくるのだろうと感じました。
これから研究生活で辛いことがあっても
「無駄無駄無駄無駄ァーーーッ」と
投げやりになるのではなく
「思わぬタイミングでこの苦労が生きるかもしれない」
と信じて、頑張っていこうと思います。
桝さんのこれまでの経験が苦楽共に描かれていて
とても面白かったです。
気軽に読み始めた本ですが、
ラボ生活が本格的に始まり、
進路について真剣に考え始めた私の心に響く一冊でした。
桝さんはこの本の最後にこのような言葉を残しています。
「生き物には「あるがままを受け入れる強さ」を持っている
と教えてもらいました。」
「自分の置かれた状況を受け入れて、さりとてあきらめず、
自分のできることだけをただまっすぐにやり続けること。
生き物たちは日々それを当たり前のようにやってきていたわけです。」
私も過酷な環境を生きる生物たちの
「あるがままを受け入れる強さ」を見習いたいと思います!
ここまでお読みいただきありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう!
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